中華オンラインストレージ比較

Dropbox:2GB、OneDrive(旧SkyDrive):7GB、BOX:5GB…
有名どころオンラインストレージのデフォルト容量はこんな感じだったと思う。
ここから「カメラアップロード」機能を利用するとボーナスだとか、iOS/Androidデバイスにアプリを入れるとボーナスだとかで、頑張れば数十GBまでは増やすことができる。BOXで50GBくらい。

しかし、ハードディスク・フラッシュメモリがどんどん安くなっている今、数十GB程度のボーナスがどうこうというのはみみっちい話ではないだろうか?
デジタルカメラの画素数が10^7画素を超えるのが当たり前になってきた昨今、とった写真をバックアップしようなんて思ったら、50GBなんて簡単に突破してしまう。
音楽ライブラリをFLACだとかロスレスで構築している場合も同様だ。
 
そんな不満を一挙に解決するものがある。
なんと中国のオンラインストレージはTB超が当たり前なのである。これだけあれば、3000万画素とかのデジタルカメラのRAWファイルだって好きなだけ放り込めるだろう。

その中から、信頼性の高い?ものを3つ取り上げてみる。

百度云
中国のIT企業の中でもトップクラスの知名度を誇る百度。
しかし、クラウドストレージはあまり質が良くなく転送速度もほか2つに比べて劣る。そもそもつながらないことも多い。また、容量面でも劣っていて、ボーナスを使っても2TBまでしか増えないようで、微妙。(かなり贅沢な注文だ)
実質中国国内専用サービスなのか、56.comのように国外からのアクセスを制限している可能性もある。

このような理由から結局全く使っていない。

微云
QQを運営しているテンセントのストレージ。
容量はボーナスを使えば10TB。(iOSまたはAndroidアプリを使用)また、一日一回ガチャみたいなのを引けて、ちょっとずつ容量が増えていく。といってもせいぜい1GBなので、それほど意味は無い。
これが優れているのはその転送速度で、アップロードもダウンロードもかなり速い。
有名どころオンラインストレージと比較しても遜色ないどころか、むしろ圧倒している気がする。
中華オンラインストレージとしてではなく、今まで使ったオンラインストレージ系サービスの中で最高だと思う。

360云盘
テンセントの時点で日本ではあまり知っている人はいないと思うが、さらに日本ではマイナーな奇虎360のサービス。
奇虎360はもともと無料のウイルス対策ソフトから始まり、セキュリティ関連のフリーソフトで成長してきた会社ということで、全く根拠はないが安全性はある気がする。
最近ではブラウザーや検索エンジンにも進出して急成長を遂げており、百度の地位を脅かすまでに成長したようである。360のブラウザーは中国では第二位のシェアをもつそうだ。
その360奇虎のオンラインストレージは、なんとボーナスありで36TB。(PCに専用アプリをインストールして10TB、iOSまたはAndroidに専用アプリをインストールして26TB)
微云と同じように毎日のガチャがあり、これも微云より大容量傾向。
とにかく大容量がいいのなら、これがおすすめ。(10TBの時点で使い切ることはできない気がするが。)
しかし転送速度では微云に劣る感じで、時間帯によって安定していないような感じ。百度云のように使い物にならないレベルではないものの、導入当初は同期にすごく時間がかかるだろう。
一度保存したらあまり変更しないファイルを突っ込んでおくバックアップ的な使い方には向いているかもしれない。

・番外編
有道云笔记麦库记事など
Evernoteクローン系のサービスで、それぞれちゃんとモバイル用アプリもあるし各クライアントの機能も充実している。
月あたりアップロード容量が2GBとか3GBもあるし(ただし2つとも一ノートあたりでは25MB)、また本家Evernoteよりも先に追加されている機能もあったりする(ノート内に手書き画像を追加できるようになったのはこっちのほうが先!)など、ただのパクリとはいえない出来だった。
しかし、ファイルをとりあえず入れられればOKというオンラインストレージと違ってこういうサービスは他のサービスとの連携が重要だったりするので、単体で見てこっちのほうがいいと思っても乗り換えるか?といわれると無理かなぁ、というところ。データの移行も面倒だし…。