四谷かいだん

そごう美術館で開催されている四谷シモンの人形展 SIMONDOLL に行ってきた。
…もとい、
 

  

身も蓋も無いことを言ってしまえば、僕はあんまりこの人の人形に惹かれないんだけれども、(顔がね…)それでもまぁ珍しい機会だし、ということで行ってきた。

結局、普通タイプの人形はやっぱりなんだかなぁ、という感じであった。顔の好みがおそらく違うんだろうけれども、それに加えて材質の好みが違うんじゃないだろうか。
出品一覧をみるとわかるように、基本的に体は木を骨組みにして紙を表面に貼るというほうほうで作られているそうだ。
そのため表面がざらざらしているものが結構多いんだけれども、やっぱりなめらかな方がいい。

とはいえ、「自ら動くものー機械仕掛」のセクションは時間をかけて見る価値があったと思う。
リラダンの方の『未来のイヴ』が好きな人は楽しめるだろう。

骸骨をみると、我々は不気味ーとか怖いーとか思ってしまうが、実はそれらは我々の中に入っているんだということを忘れがちである。

こんなのが入っているわけです

結局のところ、人間も物質なのだ。

でも人間は精神を持っているじゃないか!というかもしれない。
しかし、その「人間の精神」の根幹である自由意志、実はこれも最近は存在しないんじゃないかといわれているそうだ。
人間が「何かをしよう」と「思う」前から脳は反応をしているという。つまり我々の意志というのは、「XXXをしよう!」と思うものではなく、「今脳はXXXをしたがっている!」ということに気がつくだけなのだという。
(この話、コジェーヴのヘーゲル読解と共通点があるかもしれない)

結局のところ、人間と人形の差異というのはどこにあるんだろうか、ということを考えさせられる。

ちなみに、この次は「エヴァンゲリオン展」をやるそうなんだけれども、どういう運営方針なんだろうか。