今シーズン3回のスキーから見えてきた日本の強み

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今年のスキー

今シーズンは3回のスキー旅行に行った。もしかしたらまた行くかもしれないが。

僕のスキー歴の話をすると、もともと小学生の頃は1週間のスキー合宿教室に毎年2回ずつ通っていたくらいなので、非雪国育ちにしてはだいぶやっていたほうだと思う。 SAJのバッジテストも受けていて、3級まで持っている。(でも雪国育ちだと小学生で1級が当たり前らしい。全然自慢できない笑) しかし、小学校の途中で関西の方に引っ越すのをきっかけにぱたっとやらなくなってしまっていた。

それ以降は全くやらなくなってしまい、15年のブランクをおいてしまった。しかしついに昨シーズン、再デビュー。それから楽しくなってしまって今に至る。 結構ブランクがあったにもかかわらず、割と滑れてしまうことに気づいた。 スキー場間でレベルが共有されているかわからないが、「中級」「中上級」コースは滑れるけれども「上級」は滑れないくらい。。。

小学校のころは自分の板を持っていたのだが、なぜかカービングではなくストレートの板だった。 当時はもうカービングスキー全盛期だったはずなんだけど…。

そのせいかパラレルターンが全然できずにいたのを覚えている。しかし今のスキーは足をちょっと傾けるだけでスイスイ曲がる。 逆にまっすぐ滑るのが難しいくらいだ。

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Amazonでスキーの教本を調べると、結構古いのが多い。もしかしたら道具の進化で教本のニーズがなくなって新しいのが出てないのかもしれない。

中国人向けペンションに泊まる

今年3回めのスキー旅行はいろいろあって中国の方と行くことになり、その方の知り合いの人がやっているという中国人向けペンションに泊まった。

スキー場には近いが交通の便があまりよくないところ。近隣にはいくつも廃ペンションがあった。 ということから考えると、客が来なくて閉じちゃったペンションを買い取って、クロスを張り替えただけで営業再開といったところだろう。 中も決してきれいとは言えず、かなりコストを抑えていることを感じさせる。 自分の親戚も湯沢にペンションを持っていて、手放したいけど売れない…といっているが、きっとタダ同然で買えるのだろう。

周囲が廃ペンションだらけの中、そこは大人気。 我々の部屋にも急なお客さんが来たから相部屋お願いできませんかという依頼も。

全部屋ギュウギュウに詰めると60名泊まれるらしいが、40名ほどは宿泊していたように思う。

そして、ほぼ全員が中国語を話している。日本人は自分のグループにいる2人しかいなさそうだった。

中国人はなぜ日本でスキーをするのか

なんでわざわざ日本に来てスキーをするのだろうか。普通に北京だって冬オリンピックやるくらいなんだから近くにスキー場くらいあるでしょ、と気になっていくつか聞いてみた。

2つ理由を教えてもらった。

まず、中国の都市部はもう物価が日本を超え始めており、ウィンタースポーツに関しては日本のほうが安く楽しめる。 なので日本旅行ついでにスキーというのが定番化している。

そして、中国のスキー場より日本のスキー場のほうがすべっていて楽しい。 雪質もそうだが、コースレイアウトも中国のスキー場は単調で、日本のスキー場のほうがバラエティに富んでいて面白いのだという。

そこで雑だが気付きがあった。

日本のレガシー

娯楽産業というものは、お金を突っ込めばすぐ面白くなるというものではない。

去年の6月にシンガポールのリゾートに行く機会があったんだけれども、施設のクオリティでいったらおそらく日本の東京サマーランドのほうが高い。 日本では法律上の問題で作れないカジノを除けば、レジャーに関して日本はまだまだアジアでトップを独走しているだろう。

マカオも同様の体験をした。 ベネチアとパリが一個のショッピングモールになってる(何言ってるかわからないと思うけれども)というのは初見だとすごかった。しかし出落ち感というか、一度訪れれば充分で何度も行きたいとは思わない。

www.venetianmacao.com

これは日本にカジノがなかったことが幸いだったのかも。 カジノはロジックとしては単純だが人間を興奮させることができる。なので工夫をこらさなくても人を楽しませることができる。 しかしそれがNGとなると、人を楽しませるにはあの手この手を考える必要が出てくる。

カジノが作れないという成約があったおかげで娯楽産業が成長したということはないだろうか。

日本の政治家はは移民の受け入れするしないでもめているが、そもそも日本は移民にとって魅力があるのか?という疑問がある。 アジアの発展途上国の人が「海外に行って稼ぎたい」という場合、まず選択肢に上がるのは香港かシンガポールだろう。 お金で選んだら、もう日本に行こうとはならないはずだ。

でも、香港やシンガポールに住んで東京で働くよりもはるかに高い賃金を得られたとしても、「体験」の密度みたいな部分ではまだ東京も負けていないんじゃないかなと思う。 少なくとも香港とシンガポールではスキーができない。

自然環境に関係ないレジャーだったら今後どんどん追い抜かされているだろうが、すくなくとも今の時点で「賃金」ほど負けてはいない。 また、スキーやダイビングのような自然環境に関係するレジャーだったらなおさらアドバンテージがある。

news.livedoor.com

「日本には四季があるから」というネタがあるけど、事実そこそこの賃金が稼げて夏のレジャーと冬のレジャーを両方とも手軽に楽しめるというのは強みなのかもしれない。