オンライン英会話は、英語を学ぶと言うよりかは世界を知るために役に立つ。

オンライン英会話は、英語を学ぶと言うよりかは世界を知るために役に立つ。

自分が使っているのはDMM英会話であり、 3日に1回くらいのペースではあるが結構一応続いている。

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DMM英会話のメリットは講師の出身国が多い点

他オンライン英会話だとフィリピン人にかたよっているが、DMM英会話は比較的いろいろな国の講師が選べる。 多いのはやはりフィリピンだが、セルビアをはじめ東欧諸国の講師も多い。 DMMはDMM Africaという事業をやっているが、その影響かアフリカ諸国の講師も増えてきている。2年前に体験したときはこんなにいなかったと思うので、この2年で急に増えたのだと思う。


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DMM英会話にはネイティブプランというのがあり、こちらを選ぶとさらに国籍の幅が広がる。 ただ、直前に予約サイトを見るとネイティブの講師ばかりが出てくるので、ネイティブプランは思っていたほど利用者がいないのだと思う。 僕もリンガフランカとして学びたいだけなので、あまり必要性を感じない。

英会話をやるときの教材

DMM英会話のアピールポイントとして、オリジナル教材が充実している点がある。 自分もこれまではデイリーニュースというニュースを題材にした教材を使ってきた。 ニュース記事に出てくる単語を見て、記事本文を読んで、記事の内容についてのミニクイズに答えて、最後に内容に関連するディスカッションをするという構成の教材である。 他の教材は市販テキストだったりなのでスタティックなのだが、デイリーニュースだけは日々更新されていく。ニュースも各記事だいたい同じくらいの長さに調整されているし、DMM英会話用に編集されたものだと思われる。

各教材にDMM英会話オリジナルのスケールで教材に難易度がつけられているのだが、あまりかんたん過ぎるものを選ぶとつまらないし、かといって話題として興味がないものにするとディスカッションで何も浮かんでこない。 で、デイリーニュースは日々多数記事が追加されているように見えるが、難易度と話題が自分にあったものとなると3日に1回の受講ペースでも選択肢がなくて困ることがある。 ニュースだと記事本文を音読する必要があり(講師も予習してきているわけではないので)、せいぜい5分だがこの時間ももったいない。 そこで思い切ってDMM英会話ご自慢の教材をやめ、フリートークに切り替えてみた。

最近の話題

先日はナイジェリア人の講師を選んでみた。 最初はやたら陽気な感じで始まったのだが、僕はつい先日読んだ「食い尽くされるアフリカ」を読んでいた影響もあって「ナイジェリアは石油がでる国だよね?」と聞いたところ、急に態度が変わった。

真面目な顔になって、「石油は出るけれども、そのせいで自分たちの国はおかしくなっている。政府は石油頼みで、欧米や中国の資源メジャーのほうばかりを向いて国民を顧みない。でも石油で潤うのはほんの一部だけだ。中国からの安い輸入品のせいで自国産業は壊滅状態になってしまった。」と、まさしく「食い尽くされるアフリカ」に書いてある話が始まった。 内容が内容なのでちょっと不謹慎だが、「この問題、進研ゼミでやったやつだ!」状態になった。

喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日

喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日

本にはかいていなかった話もしてくれた。かつてナイジェリアは農業も盛んで、特にカカオ輸出はガーナと並びたっていたそうだ。(カカオといえばガーナというイメージだが、実際にはコートジボワールがガーナの倍近く生産していた)しかし石油中心の経済になってからはカカオ農家はみな廃業に追い込まれてしまったのだという。 僕が「チュニジアに言った時にインフラ企業がみなフランスに握られていて、まだ経済的には植民地支配は終わっていないことに気づいた」といったら、ナイジェリアも多くの産業が南アフリカの企業に握られているのだという。


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次にその講師に会えたのはクリスマス直後。 いきなり、「宗教についてどう思っているか」と聞かれた。

僕の意見は「かつて人々が小さなコミュニティの中だけで生きていた時代には、コミュニティの紐帯を強めて、秩序をもたらしていたと思う。しかし近代になって移動も高速化し通信技術も発達したことで、遠くの人々ともすぐに出会えるようになってしまった。そうすると宗教はむしろ違いによる衝突を起こしてしまう。現代ではむしろ人々を分断する要因になっている。」。でも、その分断は画面の向こうで見るものであって、実際自分の目で見たことはない。 その講師の人もだいたい同じ意見らしいのだが、それは実体験に基づいたものだった。

2011年、彼はクリスチャンだったそうだ。クリスマスの日、それまで毎年してきたように近所の教会に行こうとしたら、その教会で爆弾テロがあったという。家が揺れるくらい近かったそうだ。 それを目の当たりにして、宗教が平和よりも争いを起こしていることに気づいたのだという。 言っていることは同じなのだが、重みが違う。。

世界を知るためのオンライン英会話

自宅にいながらにして、同じ人間なのにまったく違う環境にいることを知ることができる。 ネイティブではないがDMM英会話で講師をしているということは、第2、第3言語を人に教えられるくらいの水準で習得しているということである。さらにはナイジェリアとかだと自宅に固定回線の高速インターネットをひいている人も限られる(らしい)。

というわけで、DMM英会話の講師として会えるのはその国では比較的教育水準も生活水準も高い人が中心であろうと思われる。 なのでそれはそれで偏った人としか話せないわけだが、それでも生の話を聞けるというのは本を読むのとはまた違う発見を与えてくれる。


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