iPhoneでジオタグ

以前、方位磁針とGPSの付いているカメラを使っていた。(DSC-HX5V
これで写真をとると、どこでどういう向きで撮った写真なのかがExifに保存される。(ジオタグ)旅先で撮った写真を地図上に表示させると、ただ写真を眺めているよりも記憶が鮮明に浮かび上がってくる。

しかし、現在使っている富士フィルム X20にはGPSも方位磁針も入っていない。
安いコンパクトデジカメにはGPS搭載機種が増えてきているようだが、どういうわけかこういう価格帯のコンパクトデジカメや一眼ではGPSの普及が遅れている。
ジオタグをつける処理に時間が掛かるからレスポンスが悪くなる、という話も聞いたけど、その程度ならいくらでも改善しようがあると思うんだけど…

GPSロガーを併用すると、カメラにGPSがついていなくてもジオタグを付加することが可能だ。
ロガーの時計とカメラの時計を合わせておき、ロガーから得られる「ある時刻にどこにいたかというデータ」と写真を照合する。
そして撮影時刻と最も時刻の近い位置データを埋め込むことでジオタグをつけることができる。

GPSロガーは安いものでは3000円くらいで買える。
しかし、その価格帯のものは残念ながら精度が悪く、実際に使えるレベルのものを買おうと思ったら5000円は払う必要があるとか。
ちょっとその出費は避けたかったので、iPhoneで代用してみた。
スマートフォンはGPSはもちろん通信機能がついている。なので単機能GPSロガーと違ってA-GPSが使える。
GPSは測位に時間が掛かるので、GPSを掴むまではつながっている基地局の位置から大まかな位置情報を取得するというものであり、測位までの時間がかなり短縮される。

iPhoneをGPSロガーにするアプリが多数出ている。 いくつか試してみた結果、最も良かったのは「GPXMaster」。(有料版と無料版があるが、機能に差はない。無料版でも広告が出るだけ。)
これのよいところは、GPSのログをとると勝手にDropboxにログデータをあげてくれるところ。
他のロガーアプリは基本的にログをとってからPCに送るまで手間がかかる。その手間がないだけで満足。
探した範囲では、無料アプリではここまで同期が簡単なものは他になかった。
有料アプリにはもっとすごいのがあるのかもしれないが、今のところこれで充分。

これでとったログと写真の照合にはGeosetterを使う。ちょっと動作が重いが、機能面はすごい。
Geosetterは、写真データとログの入っている「ディレクトリ」を指定すればあとは勝手にタグ付けをやってくれる。
これがどういうときに便利かというと…写真を撮る時だけログをとる、という使い方だとログデータが大量にできてしまうのだが、どのログが適切なログかを気にせずディレクトリの中から最も適切なデータを選んでくれる。これがなかったら、一枚一枚写真ごとに適するログを手作業で探すはめになる。

「データファイルのあるフォルダ単位で同期」を選ぶ



この方法でも方角は残念ながら残すことはできないが、ジオタグがつけられるだけでかなり楽しいので試してみる価値はある。とすすめてみる。

※電池消費が激しいので、補助バッテリー必須